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2008.06.28

茅葺きをめぐる環_茅場の春夏秋冬

美しいススキ(茅)の原が在る神戸・落合ニュータウン。
ここの茅場では、10年以上住民参加の茅刈りが続けられている。
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そして、その茅場には季節感豊かな春夏秋冬が息づいている。


春、
すっきりと茅が刈り取られ
地表までくまなく日光が降り注ぐようになったススキ野原には
今ではあまり見かけなくなった在来種のタンポポやスミレなど
春の野花が咲き誇り

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夏、
勢い良く新芽を伸ばす青草の海はバッタたちのごちそうであり
それらをエサとするカマキリや鳥たちも集まりにぎやかになる。
日当りの良い草原を好む草花もススキのかげに。

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秋、
万葉の昔から愛されて来た秋の七草は、いずれも茅場に咲く草花。
日溜まりではタテハチョウやアカネが羽を休め
夜にはスズムシやマツムシなど鳴く虫の声に包まれる。

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冬、
鳥たちにとってエサの少ない季節。
茅刈りや落ち葉かきは
冬でもススキの根本に潜んでいるバッタやトカゲを捕える貴重な機会となる。
太古から農の文化に寄り添うようにして続いて来た命の営み。
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人の手の入らない薮では日光が届くことのない地表に草は生えず
それを食べる虫たちも、虫たちを食べる鳥たちも存在することなく
一方あまり頻繁に草刈りをして芝生のようにすると
尾花を咲かせることの出来ないススキは増えず
日当りの良いススキ野原に居心地の良さを覚える秋の七草や鳴く虫たちも
やはり暮らして行くことは出来ない。

昔より、日本の自然というのは人の営みのなかで育まれて来たもの。
実は当たり前のように広がる原っぱも、自然に生えているのではなく
肥料や飼料や茅屋根のために草刈りが毎年続けられることで
その姿を保ってきたのである。

この団地で行われている年一度の茅刈りという行為は
季節感溢れる生態系を育む古来からの手法の一つなのです。




さて、その団地の茅刈りのはじまりは…
“茅葺きをめぐる環_はじまり” にツヅク。
(All photo by Mizuho Kobayashi+Minoru Shiozawa)




茅葺き、そして茅刈り活動を行う茅葺屋URL
http://www.kayabuki-ya.net/index.html

茅葺屋の親方が綴る「茅葺き職人のブログ」URL
http://www.kayabuki-ya.net/notebook2/

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