描きたいものを描く、気負わず淡々と。
先日の“花束”の記事での花の作者は
大阪の授産施設はびきの園に通う女性です。
そのはびきの園の絵を描くのがすきなメンバー数人が
先々週、京都の北山の植物園にスケッチ遠足に訪れた際
私も同行させていただきました。
この縁は、Casa de Bananoの展覧会で出会った
デザイナーmarimoさんによるもの。
(彼女はアーティストでもあります。先日、建仁寺の現世美術館展も訪れたのは
彼女の作品を見るため。今回は玉村ヘビオさんとのコラボ。)
この日は、彼女の引き合わせで羽曳野と大津、二つの絵描きチームが合流。
(残念ながら“花束”の彼女はこの遠征に参加していませんでした。)
五月晴れの空の下、満開のバラ園にて
皆思い思いの場所で、筆を走らせて言いました。

バラの絵を描いたのは、彼です。
握力が少し弱いので、芯の柔らかい画材で絵を描くとのこと。
これはフェルトペンのようなもので描いてましたが
そのタッチが良さとなっているように思いました。
後で色を付けるとのことですが
これだけでも、充分素敵。
対象に向き合う時、描いている時の集中する姿が
見ていて気持ちよい。

彼女は大津のアトリエ地空(唐崎やよい作業所)のメンバー。
とても個性的なバラを描いていました。
彼の絵も、描写・タッチとも個性的。
花など無い、オカメヅタ(アイビーの葉が大きくなったような植物)の前で
大きな花が並んでいるのを描いてました。バラの前でもしかり。
彼の世界では、いつもこのような花たちが咲いているのでしょう。
このTシャツのイラストは彼の絵から採用したそうです。
彼が以前に描いた絵もこの日に見せてもらいました。
その中に、同じようにヒトの絵があって
とにかく個性的、完成度も高い、というかスタイルを確立している。
この日のこの時間は、
私にとって本当にリフレッシュしたひと時でした。
ありきたりの感想かもしれませんが
“描きたいものを、好きなように描く、(必要以上に)気負わずに”
そのシンプルな姿がなんともすがすがしい。
デザインを生業とし忙しくしているとつい忘れてしまう佇まいを
彼・彼女たちは持っていました。
また、そういう姿勢からのモノづくりだから
出来ること・伝わることってあるんじゃないかとも感じました。







コメント
こんにちは。
素敵なお葉書とメッセージ、そしてこんなに温かい
写真とコメントをありがとうございます。
園のPCをみんなで囲み、ワイワイ大騒ぎしながら
拝見させていただきました。
こちらのブログのトップにありました
「豊かに暮らしたい+働きたい」
というキャッチフレーズは、まさにはびきの園に
通うメンバーみんなにも共通する思いであり、
千尋さんが何かとても近くに感じられ(勝手に
感じてしまってスミマセン!)、とてもうれしくなりました。
障害を持った方が通う施設というと、何か暗くて固い
イメージをあたえてしまいがちですが、
スケッチのときに感じていただけたように、
みんなとても生き生きと自分らしく、毎日を
精一杯楽しんでいきています。
メンバーが創り出す絵画や作品をいろんな方に
見ていただくことで、彼達の素晴らしさを一人でも
多くの方に知ってもらえたらと思っています。
そのお手伝いをしてくださっているのがマリモさん
で、そのマリモさんを通じて千尋さんのような
素敵な方に出会えたことは、私たちにとって
かけがえのない財産です。
今回の出会いを機に、これから末永くお付き合い
していただければ、こんなにうれしいことはありません…
次回、はびきの園見学ツアーで再会できるのを
心から楽しみにしております。
最後になりましたが、これから暑い季節がやってきます。
京都の夏は特に暑いとか…
くれぐれもお体ご自愛くださいませ。
はびきの園 中川直美
投稿: 中川直美(はびきの園) | 2009.06.03 13:51
はびきの園さま
中川さん、こんにちは。
心のこもったコメント、ありがとうございます。
とても嬉しく思っています。
>「豊かに暮らしたい+働きたい」
>というキャッチフレーズは、まさにはびきの園に
>通うメンバーみんなにも共通する思いであり、
“こころ豊かにくらす”という中のひとつに
“豊かに働きたい”が在り
では、“働くとは何か”と考えた時に
“社会の中で、自分の表現を見つける・価値を見つける”
と、私自身は理解しています。
はびきの園の皆さんも、同じ思いでいらっしゃるのではないでしょうか…。
ご存知の通り、私たちを取り巻く社会とは
実は万人がうまく扱える物差しで出来ておらず
この世の中、皆その物差しの扱いに格闘しているようにも。
自分たちなりに方法を編み出して
その社会と接し、自分の居場所を見つけることが
こころ豊かにあれる、方法のひとつかな…と思っています。
はびきの園の絵描きチームさんは
自分たちが、自然に表現できるツールを持っているよう見受けました。
その表現が多くの人の目に留まることがあるといいなと思います。
そして、私の方がこのまえのスケッチ会で頂いたものというのは
ものづくりって楽しい、という絵描きさんチームの姿勢です。
自分が楽しくつくり、
そして作ったものをお客さんに楽しんでもらう(喜んでもらう)
このシンプルなサイクルを丁寧に回していきたいと
よくよく思いました。
次回のはびきのツアー、とても楽しみにしております。
お世話になります。
どうぞよろしく。
田中千尋
投稿: chihiro tanaka | 2009.06.04 11:46