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2010.05.27

2つの十一面観音

Uda0056
室生寺金堂脇にあった石仏。石ならではの素朴な感じに惹かれる。

奈良の室生寺に訪れたのは、数年ぶりくらいで
国宝の建築やら、仏像やらを観られるこの日を
とっても楽しみにしていた。

今年の春、奈良の桜井近くの聖林寺で思いがけず出会った十一面観音像の
鮮烈な美しさに衝撃をうけ
その後調べ出会った十一面観音巡礼(白州正子著・表紙は聖林寺の十一面観音像)という本によって
十一面観音像という仏像彫刻の美の世界に
少し足を踏み入れた。
言ってみれば、今回はそれに具体的に踏み出したはじめの一歩。


室生寺の十一面観音像
素朴ながらバランスのよい顔や身体の量感が美しく
そして光背の絵柄も洗練されていて色彩も美しいが
ちょっと硬い雰囲気もあって、それがかえって山寺の彫像らしく
エキゾチックに見えたりする。平安時代の作である。

そしてこの日の夕方には桜井近くの聖林寺に移動し
春に魅了された十一面観音像を再び目にした。
こちらは、優雅で抑揚ある身体や、
宙に浮きそうなくらい軽やかな衣の描写が美しい天平の彫像。

同じ十一面観音像といっても受ける印象は全く異なるのだけど
その美しさの在りようは
何か似たものを感じるのだから不思議。
それは、この仏さまたちが
やはり信仰の対象であるということなのかもしれない。
ただの彫像でなくて。骨董でもなくて。

その美しさの佇まいは何なのか
きっと突き止められないとわかりつつも
もう少し数多くの仏像を観たいという思いが
今もふつふつと心の中にあって
また次の旅に出掛けることになりそうです。



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